「やっぱり、全部払ってくれた方が嬉しいな」
そんな言葉ひとつで、人間の印象は一気に転げ落ちてしまう。
どうも、プロの教育者×ナンパ師、ティノです。
今回は、実際のアポイントを事例に、恋愛は一瞬でゲームオーバーとなる単語が存在しており、それを口にした瞬間負けが決定する場合があることをお伝えしようと思います。
それは、例えば人種や宗教、はたまたお金に対する価値観、婚前交渉の考え方など様々ありますが、何が相手にとって致命的なのか、をなんとなく感じる癖をつけられると良いかと思います。
特に多いのは、対女性では「ケチ臭い一言」「ヤリ目の一言」が致命的になることが多く、対男性では「奢りの要求」「ヤリマンの一言」が致命的になることが多いです。
今回は、あくまで男性目線にはなりますが、一つの口説きの事例から、女性の「奢り」に関する一言でティノの恋愛対象から外れてしまったケースを紹介してきます。
それでは、どうぞ・・・!
1:声掛け時の基本ルール
世は緊急事態宣言中。
そんな状況下で、ナンパ師として生活していることはあまり大きな声では言えないが、それを言い訳に家にこもってマッチングアプリをぽちぽちしているようでは剣が錆びる。
リスクを下げたナンパを試みる。
7月某日 新宿
目の前を目の大きな女性が通り過ぎる。
すかさず足をターゲットの方に向ける
ピックアップの基本は?
斜め45度の法則、ミリオンダラースマイル。
背筋を伸ばして、身体をターゲットの方に向けず肩越しに声をかける。
声を張り、自信に満ち溢れた男を演じる。
これが基本だ。
ティノ「なんか面白いこと起きないかなあ~」
ターゲット「??」
ティノ「って、思ってるでしょ。笑」
いつもより30cmほど距離を空ける。
コロナ渦である以上、人はそれぞれのパーソナルスペースはいつもより大きくなっている。
そこにずかずかと入り込んでしまうと、不快感、警戒心が生まれてしまうからだ。
マスク生活の中で、声掛けされた瞬間に嫌な顔をする女性もいるが、おそらくナンパやキャッチが減っているのだろう、そこまで抵抗感のない女性もいたりする。
ティノ「結局また店も20時までだし、刺激足りないよなあって。」
ターゲット「何も考えてなかったよw」
ティノ「大丈夫、俺深層心理を勝手に読み取るのが癖で。もう少し刺激があればもっと楽しい人生になるって小池さんも言ってたよ!」
ターゲット「小池さんって、ゆりこ?」
ティノ「え!知ってるの?!」
ターゲット「知ってるわw」
ティノ「奇遇だね!俺もここ数年で知ったんだ。」
ターゲット「ゆりこがそんなこと言ってたらやばいね笑」
このようなオープナーにした理由は明確にはない。
しかし、ターゲットを見た瞬間に、見た目は少しメイクが濃いが服装は少し大人しい、そんな身なりから、日常に刺激を求めるタイプだと感じた。
だがこういった女性はコロナ渦である以上、真面目にリスクを回避しようとする。その結果刺激が不足する。
そんな雰囲気を感じ取ったのだ。
斜め45度の法則は自分の中でも壊れつつある。
ナンパの基本は後ろから追い越し、少し前に出て45度の法則から声をかけることが王道と言われていた。
しかし、どうしてもスカウトのような素振りとなってしまうため、実は正面から声をかける、すれ違いざまに声をかける、というのも効果的だったりするのだ。
とはいえ今回は基本に従った。
昔からこの声掛けは、自分の中で中心となっているものだからだ。
彼女の名前を聞く。
独特な名前をしていた、仮にアリコとする。
アリコ「今日は休みだけど、緊急事態宣言だからもう帰ろうかと思って。」
ティノ「休みならもうちょっと謳歌しないと。俺が素晴らしい時間を提供する。とりあえず20時までだしさ。」
緊急事態宣言下であるため、20時という時間制限が否が応でもまとわりつく。
しかしそれは裏を返せば、20時以降、無駄に拘束されるリスクが女性にはなく、どことなく一歩踏み出せる理由にもなるのだ。
自動的に有名なルーティンであるタイムリミットの設定が実行される。
そんなこんなで、アリコを居酒屋に連れ出した。
2:共感から尊敬に繋げる
彼女は介護士をしていた。
介護士、保育士、看護師は性に奔放な女性が多いことは周知の通り。
だがそういって高を括っていると、痛い目を見たりする。いつも通り、信頼関係の構築を重ねていく。
2.1:共感や尊敬のテクニックで信頼関係を構築
まずは信頼関係を構築するため、こちらの情報を小出しにしつつ相手の情報を収集していく。
アリコ「実は、介護士をやめて看護師学校に入ろうと思ってて。」
ティノ「ステップアップだね。どうしても介護士ができる範囲は、医療行為意外になってしまうからな。」
アリコ「そうそう。それに、ひとまず介護士で取れる資格は全て取ったし!」
ティノ「介護士は時間がなくて大変っていうのに、頑張ったんだな!」
ややハイテンション気味で、相手の努力に理解を示していく。
ティノ「介護士とか看護師って女性社会だから、お局もいるわ、裏でグチグチ言う後輩もいるわで大変そうだよな」
アリコ「そうなの!先輩と後輩もなんかギクシャクしてるし、大変。」
これまで幾多の女性から聞いた介護士あるあるを相手にぶつけていく。
そんな時に、アリコから出た一言。
アリコ「やっぱり、介護士って給料低いんだよね。看護師って給料高いじゃん?笑」
ティノ「アリコはそもそもどうして看護師になろうと思ったの?」
アリコ「やっぱりお金だよ!笑」
頭の中で2つの選択肢がよぎる。
このまま共感するか?だがそれは自分の意に反する。
看護師は確かに性に奔放な女性も多いが、それでも仕事中は、患者の命を救うために日々奮闘しているのだ。
ドラマや映画では美しい場面ばかり切り取られているが、実際は実に泥臭い。
日々何人もの患者対応に追われ、一人ひとりの患者をきちんと見れているのかを自問自答し、そんな中でも日勤と夜勤を繰り返す。
それなのに女性社会という荒波の環境。
ティノは、彼女たちに尊敬の意を抱いている。対して目の前の彼女はどうだ?そんな気持ち、微塵もないだろう。
ティノ「あー・・・・・・・」
少しの沈黙を挟む。
これは狙った沈黙ではないが、結果的に沈黙の良い効果をもたらしたのだろうと後から考察に至った。
◆会話の沈黙が怖い、気まずいは間違い!上手な話し方には必ず「間」がある
ティノ「アリコねー、お金っていうモチベーションだけだったら、専門学校は卒業出来るかもしれないけど、実際に働いてみたら、理想と現実のギャップにやられてしまうと思うよ。」
ティノ「看護師も周りに何人もいるけど、やっぱりかなりハードワークだからさ。人命を扱う以上、責任も付きまとうし。医療に貢献したいと思う気持ちがないと、続かないと思う。」
敢えて共感しない。
何でもかんでも共感する男は、逆に自分の意思がない弱い存在とみられる危険性もあるため、はっきりと主張していく。
これが刺さる場合もあれば、信頼関係が構築出来ていないと険悪なムードになることもある。
今回はどっちに転ぶか。
アリコ「・・・うーん。でも私美容の看護師になりたいんだy」
ティノ「それなら今のは忘れてくれ。笑」
彼女が目指していたのは美容看護師であった。
美容看護師は医療より業務状況、給料を目的にしている女性が多い。それであれば何も言うまい。
と、ある意味拍子抜けした会話となってしまったが、何でもかんでも共感するのではなく、はっきりと意見を伝え尊敬の念を狙う方向性もある。
一つの武器として常に持っておくと戦える幅が広がるだろう。
◆人として尊敬できることが彼氏への最短ルート!女性からの尊敬を手に入れろ
2.2:恋愛の価値観に同調する
そして信頼関係構築は完了。
続いて彼女の恋愛に対する考え方、価値観を聞いていく。
アリコ「ずっと一人の彼氏と付き合ってたんだよね、最近別れちゃったんだけど」
ティノ「そうなんだ、なんで別れちゃったの?」
アリコ「中学卒業して、自分で会社やってる人だったんだけど、付き合いのキャバクラとかが多過ぎて嫌になった」
ティノ「あー、付き合いといえど、嫌なものは嫌だもんな。」
そこから今の彼女が求めているものを推察する。
元々、中卒の男と付き合ってたということだ、偏見が混じるのは承知だが、おそらくそこまで勉強が出来ない、ヤンキーちっくな元カレだったのだろう。
しかし、長年付き合ったうえで別れたということは、今は逆のものを求めているはず。
つまり、男の環境は平和で安定しているが、自分に刺激を与えてくれる男。
そんな男性を彼女は今求めている。
そしてそれを自分が演じれば良い。
ティノ「付き合いのキャバクラとかまだあるんだね、コロナ渦もあるし、俺の会社ではそういうの一切なくなったなー。」
さりげなく理想の男性像を演じる。
また過去に浮気をしたことがないか、ワンナイトなどしたことがないか過去の恋愛経験を掘り下げて聞く。
アリコ「浮気なんかしたことない。それにそんなに経験ないよ。ずっと付き合ってたし。」
これは、もしやお堅い女性か?
少し苦戦することが頭をよぎる。
と、恋愛の価値観をすり合わせているうちに時は20時。閉店の時間だ。
ひとまず店を出る。
この時は財布を見せる素振りをしたこと、またこの後ゲットできるか確信が持てなかったため、会計の4割くらいのお金をもらい、サンクコストをかけさせる。
◆サンクコストの重要性
さて、状況を整理しよう。
今は恋愛の話のフェーズだった、ということは、まだ性的な話を出来ていない。
おそらくやみくもにこのまま家やホテルを打診しても、交わされる可能性が大きすぎる。
ひとまず彼女のIOIを確認する。
ティノ「この後どうする?」
女性のこちらへの興味の度合いを確認出来る魔法の言葉。
IOIがなければ「帰る」と告げられ、そこそこ興味を持っていれば「どうしよっか」と返答が来る。
※IOI:Indicator Of Interestの略称。 脈ありサインのこと。
返答は?
案の定、「まだ時間はあるよ、どうする?」の逆質問だった。
すなわち、延長戦だ。
ティノ「あっちにまだお酒出してる店があるから、そっちに行こう」
そうして彼女を新宿三丁目の方へ案内する。
到着までの間約10分。ここでディープな恋愛話に移行する。
ティノ「そんなに経験ないって言ってたけど、彼氏と別れてから、今までで誰ともやらなかったの?」
アリコ「いや、そういうわけではないかなー。」
そういうわけではないんかい!と心の中で突っ込みながら、「まあ、そういうこともあるよね。」と無難な返答をする。
先ほどの発言をもう忘れたのだろうか、いや、女性とは己の矛盾に気付かない生き物なのだ。
それを指摘する必要はない。男性側がそれを把握していれば、それで良い。
2軒目in。初めて入る少し落ち着いたお店。
しかし、ここで少し店員の干渉が入る。あまり思い通りの話が出来ない。
いつもなら感じの良い店員さんだな、で終わるか、今は口説きの最中だ。最悪だ。もうリピートはしない。
店側も、こんなことでリピートされなくなるとは思いもしていないだろう。ナンパの世界はシビアなのである。
3:恋愛は一言で崩れることがある
2軒目の店で恋愛や性的な話もおおよそ完了し、頃合いまでたわいもない話をしていた。
本当に普通の話だった。
それまでの彼女は、ただただ良い子であった。
ここで、もし女性の読者がいたら肝に銘じておいていただきたい。
人の感情は一つの言葉で冷め切ることがあるのだ。
それはお会計の時だった。
彼女が発した一つの言葉。
アリコ「もしかして奢りですか?」
ティノ「え?みんなそういったら奢ってくれるの?」
アリコ「そうだなあー、やっぱり奢ってくれたら嬉しいよ。」
冗談風に発言しているが、彼女の目元は笑っていなかった。
きっと今まで何人ものAFCに奢られてきたのだろう。
それが当たり前の世界で生きてきた彼女は、先ほどの店でお金を払わされたことにもやもやしていたのだ。
2軒目となると、人は良い人を演じていても多少仮面が崩れてくる。
それがこの言葉として表面化したのだ。
おそらく、これはクソテストではない。
ここでお金を払わされることが、彼女のプライドが許さないのだ。
この瞬間に、ティノの彼女の見方が変わった。
彼女化の対象からは確実に外れる。心が冷めていくのを感じた。
店を出る。
ティノの心に浮き足立っていた感情がなくなった。
自然にハンドテスト、クリア。
何も言わずタクシーを止め、自宅へ向かう。少し雑な送迎だ。
ティノ「家で飲もう」
アリコ「えー」
ティノ「まだ飲めるよね?」
アリコ「まあ多少なら」
ティノ「じゃあ大丈夫だ」
ティノ宅in
ここからはいつもの流れ。
キスをして、上半身へ移行。
しかしここでまさかの生理グダ。
まじかよ、と心の中では思ったが、まあしょうがない。
何回も女性とアポイントしていると、そんなことも多々あるのだ。
自宅を選んでしまったことが少し懸念にはなるが。
ティノ「気にしないよ。」
いつもの言葉をかけ、すかさず黒色のバスタオルを彼女の下にひく。
あとはそのまま流れに身を任せ、即。
彼女の終電の時間が迫っていたため、早々と着替えを済ませ、彼女とタクシーに乗り込み、最寄り駅へ向かう。
女性を泊めるのはあくまで最終手段だ。次の日のQOLが少なからず下がってしまうためだ。
こうしてティノのとある金曜日が終わった。
彼女を帰宅させ、自宅へ帰ると、どっと疲れが生まれた。
即をした達成感はあるが、彼女の心を魅了するために神経を使い過ぎた。
どんなに顔面が整っていたとしても、最後に人を魅了するのは、あくまで人格なのである。
一つの言葉で人の心は冷めきる。
これは女性から男性だけでなく、男性から女性へも当てはまる。
冒頭で記載した通り、ふとケチな部分を見せた時。ふと虫を怖がった時。ふと責任感のなさを感じさせた時。
こんな一つの行動、言動で、女性の心は冷めきってしまうのだ。
もしかしたらラインブロックをされたとき、女性の心を冷めさせてしまうことをしてしまっているのかもしれない。
気がつかないうちに女性に致命的な何かを与えているため、気がつかずそれを繰り返しているのかもしれない。
そんな考察をしながら、ティノは眠りについた。
ティノ
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