絶対に口説けない女性 VS 幾多の女性を口説いてきたナンパ師 -第6章実践③-

凄腕ナンパ師に口説けない女性は存在するの?
恋愛のほこたて。



どうも、ナンパ師ティノです。
今回はこの恋愛構造学における第6章実践編をお送りします。

ティノは何年もナンパ師を続けていますが、時々思うことがあるわけです。
この人こそ口説き落としたい、でも口説けない。そんな時。

もっと凄腕のナンパ師だったら、目の前の女性を口説くことは出来るのだろうか。と。

もっとイケメンだったら。
もっと口が達者だったら。
もっと金を持っていたら。

目の前の現実は、変わったのだろうか。

勿論、ティノも何人もの女性を落とし、身体を共にしてきました。
そんなナンパ師が、幾多の男の屍を積み重ねてきたモテモテの美女を口説くことは出来るのか。
今日はそんなとあるティノの口説きの1つをご紹介します。










—以下物語調になります—



1.0 絶対に口説けない女性 VS 幾多の女性を口説いてきたナンパ師

某日 恵比寿



今日は決戦の日だ。
誰しもが認める生粋の美女。

その美女とのアポイント。

店は横並びのカウンター、おしゃれな店内。
口説く環境は整っていた。


19時、女性との待ち合わせは恵比寿の改札前。
電話をしながら落ち合った。





りのちゃん「お待たせー♪」



ティノの目の前に現れる一人の美女。
小顔で、目が大きく、スタイルも良い。
まるで芸能人のような彼女は、隣を歩いているだけでエルメスのような輝きを放つ。

通りすがりのAFCから寄せられる嫉妬の目線。

これが、自分のものであるのならば、どれほどに優越感に浸れるだろうか。
しかし、彼女は自分のものではない。

そう、彼氏がいるのだ。




たわいもない会話をしながら、アポイントの店へと到着した。


ティノ「久しぶりだね、乾杯」


そんな会話から始まる今宵の決戦。
そう、彼女とは一度アポイントを終えていた。
初戦は手も足も出なかった。敗因が分からなかった。ただただ、自分の魅力が彼女の求める「何か」を越えなかったのだ。


ティノ「ありがとう。今日は疲れているのにわざわざ来てくれて。」


サンクコストを意識させる
自分の為に尽くしているのだと、彼女に錯覚させるのだ。




 

第一段階のステップが始まる。
まずは信頼関係構築


りのちゃん「私、女友達が少なくて。男友達と飲むところまでは許されてるんだ(笑)」


なぜ女友達が少ないか。その理由は簡単に洞察出来る。
彼女は、友人からも嫉まれるほどの美貌だからだ。

彼女と話す男は、誰しもが顔がニヤけ、虜となってしまう。
それほどの美貌と、まさに田中みなみのような振る舞い。

男は誰しもが落ちる。しかしそれは、同性からは煙たがられてしまう。


りのちゃん「この前医者と飲んだんだけど、言い寄られるのがめんどくさくて。少し話しただけで、陰口叩かれるし。」


彼女はナースだった。
医者に囲まれる環境で働く彼女は、常に医者から口説かれている。
だが、誰しもが彼女の求める男性像に到達出来ていなかった。

そんな、強敵の女性だ。


ティノ「分かるわ。モテるっていっても、自分が良いなと思う女性にモテなければ意味ないもんね」


自己アピールを重ねる。
自分は、他の女性から求められる人間なんだと。
自分を捕まえたいなら時間はないのだと。





さらに話を重ねる。

お互いの仕事のこと。周りの人間関係、将来の目標。子育てのプラン。地元の話。幼少期の話。学生時代の話。

しかし、どれも刺さらない。
まるでキャバクラにいるかの如く、全てを気持ちの良いようにリアクションを返してくれる。
時々放たれる彼女からのボディタッチ。

しかしこれらは、彼女からのIOIではない。

IOI:Indicator Of Interestの略称。 日本語で「興味の指標」。3つ確認出来たらギラつけというThe Gameで紹介されている言葉。

彼女は、自然に男を虜にしてしまうのだ。
それも、計算でなく、生まれながらの才能。
分かっていても、とても心地よい。

しかしこちらはナンパ師だ。

他の男は盛り上がっているように勘違いしているかもしれないが、そうではない。
彼女の何かに刺さっているわけではない。

彼女は自然と共感できる生物なのだ。彼女の自己主張をもっと引き出せる話は何だ。

脳内で演算を繰り返し、幅広い話題を繰り広げる。





恋愛トークでふと引き出した彼氏の話題。
彼氏の良いところと悪いところを聞いてみる。


りのちゃん「良いところは、本当に誠実なところ。悪いところは….特にないなぁ」


なんてこった。
彼氏の悪いところがない?これでは、前回の記事で紹介したような彼氏持ち女性の攻略テクニックも使えない。





彼女は今の彼氏とすでに2年付き合っていた。
そんな中、何も不満はないという。そんなこと世の中にあるのだろうか。
こんな彼女を口説き落とせる男性なら、浮気の一つや二つ、してるにきまってる。

ここまで来たなら彼氏がどんな面をしているのか見てやろうじゃないか。





ティノ「彼氏との写真ないの?見せてよ」

りのちゃん「えーちょっと待って、あたし可愛く映ってるの探してみる」

ティノ「大丈夫、りのちゃんは写真写り悪いの知ってる。写真だとブスだもんね(笑)」

りのちゃん「なにそれ!ひどい!(笑)」





美女であるが故のネグを展開しつつ、写真を見てみる。





..what?

お世辞にもイケメンとは言えない。
クラスの端っこにいそうな、少し地味な男の子がそこには写っていた。
どことなく、スポーツをしているが、クラブや合コンには無縁の、遊戯王カードとかで遊んでいそうな男の子。

なぜこの男性が彼女を口説き落とせたのか、本当に分からなかった。


「誠実だから」


それだけの理由で女性を口説くことは出来るのか。出来るとしたら、それは、長時間同じ空間を過ごした幼馴染くらいのはずだ。







予想は当たっていた。
彼女たちは幼馴染だったのだ。

何百人という男性に口説かれた彼女が選んだのは、イケメンでも、金持ちでも、医者でもない。ただただ信頼できる、そんな幼馴染だったのだ。

この2人の関係性を、今日昨日出会ったナンパ師が、どう変えていけというのだ。
ティノは、苦悩していた。


それならベクトルを変えてみようじゃないか。





ティノ「りのちゃん、恋愛でドキドキしてる?」

りのちゃん「んードキドキはしてないけど、私、保守的だから、あんまりドキドキとかいらないんだよね。」





おいおい、そんなことあるのか。
恋愛とはそもそもドキドキ感を楽しむものではないのか。

完全に手が塞がれた。
そんな時、話した家族の話。

その話が彼女の興味を引いた。





ティノ「…….ってなわけで、俺を生んだ両親は、一番に幸せにしたいと思ってる。」

りのちゃん「私も、家族が何よりも大切で。孫の顔とか早く見せたいのに、彼はそこまでまだ自覚がないのが唯一困ってる」





ここだ!ついに見つけた針のあな!!チャンスを逃すな!!!!


ティノ「そうなんだ。まあ、まだ彼も若いからだよ。俺なら、まずお互いの家族を第一に考えちゃうもん」


正直何と言ったか正確には覚えていないが、ここで、誠実をアピールすることで、彼女の中の何かを超えようとした。
話は熱く、盛り上がった。
一番盛り上がったところで、店を出る。


ティノ「少し公園で話そうよ」


正直なところ、準即は無理だと判断していた。
下ネタを展開したわけでもないし、彼女のこちらへの恋愛的な興味はまだそれほどまでに育ってはおらず、ここまで一途な女性は始めてだったからだ。


しかし。


ティノはナンパ師であり、ここで勝負をかけないなら、所詮は良い人止まり。
他の男の屍と一緒になってしまう。

それならば。

彼女は自分のことを保守的と話していた。話していたが、それでも、人間である以上、恋愛のドキドキにはアドレナリンが放出されるはずだ。

長期間、付き合った女性なら尚更それを感じていないはず。そこを、突くしかない。

あくまで、少しの可能性があるのであれば、勝負に出る。


ティノは、彼女を後ろから軽くハグしてみた。





りのちゃん「……やめて。」





彼女の顔色を確認する。
そこには、先ほどのお酒で頬を赤く染めた彼女の姿はなく、目に涙が浮かんでいた。

ティノは、焦る。
今まで様々な女性のグダを経験し、グダを回避してきた。
そんなナンパ師でも、ハグしただけで涙を見せられたことはなかった。

そもそも、ティノのナンパ姿勢としては、女性を悲しませないような口説きをもっとうにしている。
別れの段階ならともかく、口説きの段階で涙を見せられたことなど一度たりともなかった。

完全に、ティノの手は封じられた。


絶対に口説けない女性 VS 幾多の女性を口説いてきたナンパ師の結果は、絶対に口説けない女性の完全勝利だった。


そこからの流れ、空気は、ここに書かなくても、誰しもが分かるものだろう。
何とか彼女を慰め、円満にその場は解散した。


完全敗北だった。


ティノは、彼女が恋愛相手に求める何かを超えることが出来なかった。
それが、顔なのか、話し方なのか、お金なのか、本当のところは分からない。

こんな時、凄腕のナンパ師だったら、既に引退した伝説のナンパ師だったら、どのように展開したのだろう。

そんなことを思いながら、恵比寿を後にした。

何年ナンパ師を続けても、このような絶対に口説けない女性と一定確率で遭遇する。
しかし、その経験を積むごとに、ナンパ師としては必ず成長しているはずだ。


そんな思いに自分を浸らせ、奮い立たせ、今日も街に降り立つ。


ティノ



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